
背がすらりと高く、お仕事で着られるスーツやワンピースはセミオーダーで、というこだわりのある40代ミセスからのご相談。
お祖母様の形見分けの際、こちらのクラシカルなサファイアリングは、お祖母様ととても仲がよかったお孫様であるお客様が譲り受けることになりました。

お祖母様が亡くなられてから分かったとの事ですが、このリングは26年前の1995年1月、阪神・淡路大震災の日に購入した記録が残っているリングだそう。
お祖母様の想いがこめられたリングをお仕事でもプライベートでも大切に身に着けたいとう事でオーダーメイドをお考えになりました。
とても素敵な色あいのサファイアは、枠から外すと新たな発見がありました。
26年間リングの枠で隠れていて想像もつきませんでしたが、キューレットが中央ではなく左右非対称でした。
この個性的なカタチを生かして、サファイアを表裏360度まるごと楽しむことが出来るデザインにしました。
そうすることで光もたくさん入り、より煌めくようになりました。

全体のフォルムは、お客様のセミオーダーの紺や黒の素敵なスーツに合うよう、エレガントでモダンなイメージでお作りさせていただきました。
新たなリングの内側には、お客様にとって縁起の良い数字を刻んでよりパーソナルなリングになりました。

お祖母様が願われたであろう平穏と安定の想いがお孫様の日常に引き継がれ、キラキラとお守りのような大切な存在になることを祈っております。
コンセプト ジュエリーワークス
デザイナー
橋本 志織