
本年最後の事例紹介は、少し時代を振り返りながら。
お近くに実家があり、お父様に会いにいらした際に1階喫茶室にお立ち寄りくださるミセスのお客様。
2階にジュエリーアトリエがあることを知り、ご実家にあった手つかずのジュエリーボックスを整理整頓する機会になったそうで、50年以上眠っていたお祖母様のリングのリフォームをご相談くださいました。
こちらが加工前のオパールリング

リメイクのご相談でダイヤの婚約指輪の次に多いのが、大きなマーキーズカットかオーバルカットの色石が決まって縦長にレイアウトされているこのデザインです。
背景を調べましたら、昭和30年(1955年)頃に大変流行したデザインで、オパールの他、鮮やかな色の合成宝石でもたくさん作られました。
戦後10年経ち、和装から洋装へ、アメリカンスタイルやディオールのニュールックなどが女性の心をつかみ、おしゃれに目覚めファッションが花開いた時代、当時の女性たちにとって大きな石のリングを着けることは、最高のおしゃれだったのではと想像します。
お祖母様も新しい時代のファッションを謳歌されていたことでしょう。

ご希望は、
「普段やお出かけの時に着けられる華やかでモダンなデザインに変えたい。」
お客様の雰囲気にあわせ、左手薬指に着けるアシンメトリーのモダンデザインをご提案。
「オパールの相棒には、淡いトーンのカラーストーンをあしらって欲しい。」
ともリクエストをいただきました。
トパーズやトルマリンも考えましたが、カラーサファイア(オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー、ヴァイオレット、ピンク)の色合いとトーンがオパールとあわせると、派手過ぎず地味過ぎず良いバランスでしたので、6石をバーに配しました。


もう一点。
ジュエリーボックスに一緒に眠っていたアール・デコデザインのホワイトゴールドの帯留兼ブローチ。
ブローチとして洋装にも使えるところが、時代を映していると思いました。
お祖母様はどんなお洋服に合わせていらしたのでしょうか。

こちらは、美しいデザインはそのままに、ブローチ金具の受けを新しいパーツ(金色部分)に交換し、もう一度ブローチで存分に楽しめるようにしました。

今から約70年前のジュエリーたち。
女性たちが憧れの服を家庭でお裁縫し洋装でおしゃれを楽しんだ時代。
ジュエリーを合わせながら新しいスタイルを楽しむ当時の女性たちの気持ちに想いを重ねました。
2025年もみなさまの「おしゃれを楽しむ気持ち」をジュエリーで盛り上げていきたいです。
ジュエリーを身に着けてより心豊かに!
コンセプト ジュエリーワークス
デザイナー 橋本志織
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