2025年04月12日

−アートと建築の旅 <番外編>− 【パリの一日】


デザイナーの橋本です。
2023年の暮れから2024年の始めに訪れたフランス「アートと建築の旅」。

番外編は、パリ市内をお散歩しながら巡った「小さなアートと建築の旅」を振り返ります。

この日のパリは、朝から降り始めた雪でうっすらとお化粧していました。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

中心部にあるチェイルリー公園にやってきました。
開館前から並んで入ったのは・・・

オランジュリー美術館
Musée de l’Orangerie 1927

もともとはチュイルリー宮殿にあるオレンジ温室(オランジュリー)でしたが、1927年、モネの大装飾画構想のもと、「睡蓮」の連作のために改築された美術館です。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

見どころは、高さ2メートル、幅4.2メートルの巨大なキャンバス計8点から構成されるモネ最晩年の「睡蓮」連作の部屋です。
季節や時間帯によって様々な表情を見せるジヴェルニーの池の風景を描いています。
自然光あふれる楕円形の空間いっぱいにモネが愛した美しい庭が広がります。
風の匂いや鳥のさえずりが聴こえてきそう。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】
「柳のある明るい朝」クロード・モネ 1920年頃


やはり、モネの知名度、人気の高さはさすがです。
この旅を通して、観光客、アジア人、日本人を最も多く見かけました。

企画展は、モディリアーニ(イタリア/画家・彫刻家 1184−1920)でした。
エコール・ド・パリの画家のひとりであるモディリアーニ。
顔と首が長いプロポーションが特徴的です。作品から当時のモンパルナスの空気やファッションを感じ取ることが出来ます。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

パリの美術館で多く見られて「良いなあ」と思った風景のひとつ。ご年配の方々が折り畳み椅子でじっくり鑑賞し語り合っていること。
皆さんのアートへの関心の高さ、深さを感じました。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

再び公園に出て、ゆっくり縦断すると圧倒的な存在感のルーブル美術館。
今回はスキップします。

次は、公園の東側「ブルス・ド・コメス ピノーコレクション」へ向かいます。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

モダンアートのような建築を発見!

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

と思いきや、建設中の建物でした。
周辺を映し出す鏡面のパネル。建設中も美しい、楽しいアイデアです。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

ブルス・ド・コメス ピノーコレクション
bourse de commerce pinault collection 2021

16世紀に建てられた歴史的建築物、ブルス・ド・コメス。
18世紀には穀物取引所、その後商品取引所として使われてきました。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

見たかったのは、その内部。
2021年に安藤忠雄の設計により、外観を残しながら建物の内部にコンクリートの円形の回廊、展示スペースが作られました。
内側から文化遺産を見る新しい視点を取り入れ、美術館として生まれ変わったのです。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】
(内部の全貌が分かるパネル写真)


ギャラリーには、実業家でアートコレクターでもあるフランソワ・ピノー氏の現代美術のコレクションが展示されています。
壁に鐘らしきものを発見。取引所時代のものでしょうか。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

天井は、ガラス張りのドームと古い天井画。
新旧の時間が交差しながら芸術が心地よい融合を果たし、響き合っていました。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

もう一度、西側に向きを変え、ブーローニュの森にある「フォンダシオン・ルイ・ヴィトン」を目指します。

森の散歩道に入り、ふと視線を足もとに落とすと・・・

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

フォンダシオン・ルイ・ヴィトン 
Fondation Louis Vuitton 2014

フランク・ゲーリー(アメリカ/1929−)設計によるルイ・ヴィトンのアート施設です。
曲面のガラスパネルで覆われた有機的でダイナミックな外観に衝撃を受けます。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

施設内部にあるベンチ。外観建築の世界観がそのままに。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

ギャラリーの企画展は、マーク・ロスコ(アメリカ/画家 1903-1970)でした。
抽象表現主義のひとりで、大きな色彩(カラー)の面を使って、巨大なキャンバスに「場(フィールド)」を創り出した作品たち。
巨大な画の前に立つと、身体が一面の色彩に包み込まれるような感覚になります。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

お散歩のゴールは、セーヌ川のほとり「建築・文化財博物館」です。

建築・文化財博物館
Cite de l'Architecture et du Patrimoine 2007

シャイヨー宮内にある12世紀から現代にいたるフランス建築史をたどる博物館です。
実物大で再現された中世建築の複製の数々。聖堂の正面や柱など、フランス建築の変遷を知ることができます。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

博物館の窓から、パリの夕暮れ。
エッフェル塔はいつも優雅です。

アートと建築の旅 <番外編>【パリの一日】

冬のパリらしい気候の中、お散歩しながら楽しくアートと建築を堪能した一日でした。

コンセプト ジュエリーワークス
デザイナー 橋本志織


-旅のブログ掲載中-
−アートと建築の旅@− フランス【マティス ロザリオ礼拝堂 / ヴァンス】
−アートと建築の旅A− フランス【マティス美術館 / ニース】
−アートと建築の旅B− フランス【国立ピカソ美術館・陶器美術館 / ヴァロリス】
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−アートと建築の旅D− フランス【ラ・トゥーレット修道院 / リヨン】
−アートと建築の旅E− フランス【ル・コルビュジエ ノートルダム・デュ・オー礼拝堂 / ロンシャン】
−アートと建築の旅F− フランス【マジョレル邸 ・ナンシー派美術館 / ナンシー】
−アートと建築の旅G− フランス【ル・コルビュジエ サヴォワ邸 / ポワシー 】
−アートと建築の旅H− フランス【二コラ・ド・スタール展 / パリ】
−アートと建築の旅<旅のおわりに>− フランス【画家が見た光を探して】


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