2013年07月19日

ドラマを生むクリエイション<ココ・シャネルの哲学>


私がモノづくりをするうえで大切に、そして目標にしていること、

その究極で唯一の事例は「ココ・シャネルのデザインに対する姿勢と根底にある哲学」です。

ココ・シャネル.jpg

中でも香水「N°5」の全てが私のお手本になっています。

何よりボトルデザイン。

当時の常識では考えられなかった厳格なミニマリズム。

スクエアなエッジと直線で構成されたボトル
シンプルなラベリング
黒で縁どられた白いパッケージ

「N°5」にはファッションのアウトプットと同様、シャネルの哲学がつまっています。

香水瓶.jpg

シャネルのアイコンとして90年以上経った今でも時代を超越し輝き続け、
ニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションとなっている「N°5」

でも、私がモノづくりをするうえで「5」に傾倒するのはデザインだけではありません。

それは「N°5」にまつわるさまざまな背景やストーリーに奥深さを感じているからです。

まずは「悲しいラブストーリー」の存在

この有名な香水が誕生する2年前シャネルは最愛の恋人を亡くしています。

そして「アートやカルチャー」との深い関わり

「N°5」が生まれたのは、アートシーンが活気に満ちた時代。
絵画だけでなく、詩や文学、音楽などあらゆるジャンルの芸術に「抽象性」が影響を及ぼした時代です。
シャネルはピカソ、ダリ、コクトー 、アポリネールなどの前衛芸術家たちと深い親交があり、当時の芸術家たちが表現したように「N°5」はキュビズムやダダイズム、シュルレアリズムを、香りとデザインの世界で実現した作品といえるのです。

そしてマリリン・モンローやアンディ・ウォーホル・・・
20世紀を代表するいくつもの場面に様々な「N°5」のドラマがそれぞれに表現されていきました。

ウォーホール.jpg


「N°5」は時代が生み出した芸術品といえます。


この香水瓶を見るたび

いつの時代も色褪せることない「デザイン」と「スタイル」・・・

そして哲学のあるモノづくりを夢みているのです。


SHIORI HASHIMOTO


タグ:デザイン
posted by CONCEPT JEWELRY WORKS at 21:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | [SHIORI HASHIMOTO]
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